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紫と無邪気を身にまとう

音楽を聴いているとき、何気ないのに耳にとまるセンテンスがある。それも、その曲を聴いていない日常生活の中で、ふっと頭に思い浮かぶことがあるのはなんなんだろう?

「紫と無邪気を身にまとう」

今日急に出てきたのがこのワードだった。だけど、この言葉だけが先行していて、誰の曲だったか思い出せない。思い出せるのは、その曲を聴いていたときのわたしの心情や風景や状況だけ。

記憶のなかで「紫と無邪気を身にまとう」は、わたしが4〜5年前によく聴いていたことや、男性が歌っていること、少しもの悲しい曲だったことが思い出された。それ以外は分からない。お風呂に入りながら考え、ドライヤーで髪の毛を乾かしながら考え、もうお手上げ状態になったので、最終手段の答え合わせ(google検索)をすると、スチャダラパーの「From 喜怒哀楽」だった。あぁぁあ、そうそう!これこれ!

確かにわたしの記憶は一応3つとも合っていた。厳密に言えばトンチのきいたギャグラップなので「もの悲しい曲」ではないけど、「喜怒哀楽」の「哀」の部分を歌ったセンテンスだったので、印象としては合っている(はず)。

ところで「紫と無邪気を身にまとう」ってなんだ?「やつは紫と無邪気を身にまとい現れた 僕らの目の前に」。ラップで結果が出ず田舎に帰ると言い出したやつのことなんだけど、「紫と無邪気」かぁ。すごいセンテンスだよなぁ。わたしなんてヘタしたら、紫色を見るだけでもこの歌詞が頭を過るかもしれないし、あぁ歌詞の持つ力はすごい。それをメロディーに乗せて歌うから覚えられるし口ずさめる。音楽における歌詞ってやっぱりすごい力を持っている。

わたしは自分で楽器が出来るわけではないし、作曲をしたこともないから、音楽を聴くときにサウンドだけに注目して聴いたり、ギターの音色だけを聴いたり、そういった専門的な聴き方はできない。個人的に音楽に対して「いい」「わるい」とか「すき」「きらい」と思うのは、やっぱり歌詞の力があるんだろうと思う。

 

「紫と無邪気を身にまとう」には記号性はないし、共感や感動するものじゃないけど、パンチ力がハンパなく強いセンテンスなんだと思う。思い出したのがスチャダラパーの曲で幸せです。

 

スチャダラパー/From喜怒哀楽

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